ジェノタイプ 2型へのインターフェロンフリー治療

 2015年6月に、ソフォスブビル  Sofosbuvir (商品名:ソバルディー)が登場しました。SofosbuvirはDAA(direct-acting antivirus)で、NS5B阻害薬です。2015年6月よりジェノタイプ 2への治療に保険適応となりました。ジェノタイプ 2の治療は、それまではインターフェロンを使った治療しか認められていませんでしたが、いよいよ2型に対するインターフェロンフリー治療が登場したのです。

 NS5B蛋白はHCV RNAの複製を行うポリメラーゼ酵素活性をもちます。HCV遺伝子のNS5BにはRNAポリメラーゼ(RNA依存性RNAポリメラーゼ)があり、HCVの遺伝子RNAをコピーする働きがあります。

 NS5B阻害薬は、NS5B蛋白に結合して立体構造的阻害(Steric hindrance)により酵素活性を阻害する非核酸型ポリメラーゼ阻害剤と、複製中のHCV RNAに取り込まれて核酸鎖の伸長を停止する核酸型ポリメラーゼ阻害剤の2種類に分けられます。核酸型ポリメラーゼ阻害剤は薬剤耐性を生じにくく、複数のHCVゲノムタイプに対しても活性を有し、他のDAA製剤と異なり肝代謝を受けず腎排泄されます。

 Sofosbuvirは後者の核酸型ポリメラーゼ阻害剤なので、耐性ウイルスが生じにくく、抗ウイルス効果が高い抗ウイルス剤です。また、HCV の広範なgenotypeに有効です。

 Genotype 2型のC型肝炎に対して、12週間の ソフォスブビル 400mgとリバビリン(RBV)との併用療法が行われます(リバビリン投与量は、体重によって決定されます)

 12週投与後のSVR(ウイルス学的著効率)は、初回治療(治療歴のない症例) 81/83(97.6%)、再治療例(治療歴のある症例)が54/57(94.7%)、全体で 135/140(96.4%)と極めて高い著効率を示しました。

 肝硬変症例でも 14/15例(93%)、65歳以上の高齢者で30/32(93.8%)、前治療無効例で13/13(100%)、前治療再燃例で38/41(92.7%)と、概ね良好な結果です。

 主な副作用は、鼻咽頭炎、貧血、頭痛、倦怠感、掻痒等です。リバビリンを使用しますので、特に貧血には注意が必要です。

   

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